ぎっくり腰で多い状態
●腰⇒尻⇒太腿の連鎖
ぎっくり腰で多い筋肉の状態は腰からお尻を通って太腿までの筋肉が 順にカチンコチンに固まってしまうケースです。これを「コリの連鎖」と呼びます。では、どうして連鎖が起こるのか。 それは筋肉が持つ優れた代替機能にあります。
筋肉はそれ単体で働く事は随意筋に置いてはまずありません。必ず幾つかの筋肉 が複雑に連携して運動を作り出しています。いわゆる「主働筋」と「協働筋」の関係です。これらの筋肉 のいずれかが機能不全に陥った場合、残った筋肉が機能不全に陥った筋肉の「代わり」を果たそうと 負荷を抱え込みます。これが筋肉が持つ「代替機能」です。この機能があるから我々は骨折をしたり 捻挫をしたりしてもバランスを崩すことなく生活を送ることができるのです。
●代替機能は諸刃の剣
一見するとメリットしか見えないこの「代替機能」ですが、実はそうも言っていられません。何故なら、 優れた代替機能は症状の本質を隠してしまうのです。「自覚症状の無さ」です。腰周辺の筋肉が機能不全に 陥ったとしても、周辺の筋肉が代替機能でもって補完してしまう場合、筋肉 自体の負荷は上がりますが、特に負担の増加を肉体的に自覚することはありません。人間の身体はそういう風に できているのです。
その結果、自覚のないところで筋肉に過負荷がかかり、そして代替機能を果たしていた筋肉 が機能不全を起こしてしまいます。すると、更にその周辺の筋肉が代替機能を果たし、更に 負荷を抱え込むのです。この「代替機能の連鎖」が腰⇒お尻⇒太腿へと徐々に広がってしまうのがぎっくり腰に 最も多いタイプの症状なのです。人間の持つ優れた「代替機能」は腰痛を引き起こすギリギリまで症状を隠す 「諸刃の剣」ともいえるのです。
注目すべきは腹部斜筋
@外/内の斜筋に注意
ぎっくり腰等の場合、コリの連鎖が始まるきっかけとなる筋肉は腹筋部、「外腹斜筋」と 「内腹斜筋」の2つの機能不全が多いです。この2つの腹部両側を支える筋肉が機能不全を 起こしてしまうと、実質腹部の筋肉は「腹直筋」だけになります。これでは縦の動き にしか対応できません。捻れに弱い体制になってしまいます。また、「インナーマッスル」である「脊柱起立筋」 が凝り固まってしている場合も多いです。
腰椎周辺で「機能不全」or「コリ」が多い筋肉
- 外腹斜筋
- 内腹斜筋
- 脊柱起立筋
A骨盤周辺筋が代替
そこで出てくるのが骨盤周辺の筋肉、いわゆる臀部筋肉群です。左右の脇腹部分の機能不全を骨盤全体で 支えるようになります。この際に主に働くのが「大/中/小の殿筋」です。
椎間板ヘルニアから併発する坐骨神経痛はこの殿筋が負担に耐え切れず、 コリ固まった際に更にその下を走る梨状筋を圧迫してしまい、 更にその下に走る坐骨神経に梨状筋を通して接触してしまうことから発症するものです。
骨盤周辺筋で「機能不全」or「コリ」が多い筋肉
- 大殿筋
- 中殿筋
- 小殿筋
- 梨状筋
B骨盤から大腿部へ
骨盤の臀部筋肉が機能不全に陥ってしまった場合、その負担は太腿、大腿筋へと連なります。 ただ、多くの方の場合は骨盤固定前後で症状が発症するケースが殆どで、大腿筋まで代替機能が 広がるのはスポーツ選手等、特に足腰を鍛えている人に多いケースになります。
大腿部で「機能不全」or「コリ」が多い筋肉
- 大腿直筋
- 縫工筋
- 内側広筋
- 外側広筋
- 中間広筋